《 白内障シリーズ 第1回 》
「白内障と言われたのですが、まだ手術はしなくても大丈夫ですか? 」
この質問は、眼科の外来ではよく聞かれる質問のひとつです。
白内障は年齢とともに進行することが多い病気すが、診断されたからと言ってすぐに手術が必要になるわけではありません。
では、どのタイミングで手術を考えれば良いのでしょうか?
今回は、白内障の手術を検討するタイミングについて、眼科ナースの視点からわかりやすくお伝えします。
白内障とは?
白内障とは、目の中にある「水晶体」が濁る病気です。年齢とともに少しずつ濁りはすすみます。加齢による白内障が最も多く、少しずつ進行します。誰にでも起こりうる変化です。水晶体はカメラで例えるならレンズの役割をしています。遠くを見るときは水晶体はうすくなり、近くを見るときは、厚くなります。水晶体は厚くみを変えてそれぞれの見る場所によってピントを合わせています。この機能を良く理解しておくことが、白内障手術を考えるうえで実はとても重要となります。濁りはすすむと見え方に影響が出ます。
白内障の手術は視力だけで決まるわけではありません。[視力が0.5だから手術] [視力が0.8だから大丈夫]など単純には決まらないことも多いです。
こんな症状はありません
- まぶしさを強く感じる
- 夜の運転に不安を感じる
- メガネを作り替えても見えにくい
- テレビの字幕が読みにくい
手術を考えるタイミング
白内障の手術時期は、ご自身が今、見え方に不自由を感じているかどうかが目安となります。
例えば…
- 仕事に支障がでる
- 日常生活でも見えにくいことで不便を感じる
- 趣味を楽しめなくなった
- 人の顔がわかりずらい
「見え方によって日常生活に困っているかどうか」です。我慢しすぎる必要はありません。「まだ見えているから大丈夫だろう」「もっと悪くなってからでいい」と考える人も少なくありません。白内障が進行すると水晶体は硬くなり、手術の難易度が上がる可能性があります。また、見ずらい状態が続くことで転倒や交通事故のリスクも高くなります。
日常生活に不便を感じ始めたら白内障の手術を考える時期かもしれません。
運転免許更新がひとつの目安になることもあります!!
眼科では、「免許の更新が近いのですが、大丈夫でしょうか?」 という相談をよく受けます。免許には視力の基準があります。両眼で0.7以上。かつ片眼で0.3以上です。片眼が0.3未満の場合はもう片眼の視力が0.7以上で視野が左右150度以上必要です。「免許の更新が近い人や夜間の運転に不安がある人は早めの受診が必要です。
まだ、様子を見てもよい人
- 日常生活で特に困っていない
- 視力が保たれている
- 定期的に眼科を受診している
このような方は、経過観察となることがあります。
まとめ
白内障の手術を受ける時期は、視力の数字だけではありません。大切なのは、[今の見え方で困っているのかどうか]ということです。
我慢しすぎず、見えづらさを感じたら眼科で相談しましょう!
次回は、「これって白内障?見逃しやすい初期症状5選] について解説します。
【眼科ナースからひとこと】
白内障は年齢の変化がほとんどです。ですから、白内障にならない人はいません。症状が出始める時期は個人差があります。若いから大丈夫。もう歳だから仕方ない。手術は怖いから我慢している。仕事が忙しくて気がついたらかなり進行してしまった。大丈夫、大丈夫と先送りしている。実はこうゆう患者がとても多いです。ですから、手術後に[なんでもっと早く手術を受けなかったのだろう!]と後悔される方もいます。大切なのは放置しないことです。症状が出始めたら、早い段階で眼科受診をして相談することをおすすめします。早めに相談することで、手術の目安を知る事ができます。目安を知る事で安心して手術の準備ができます。見えるはことは、実は当たり前ではないのです。自分の”見える”を守ることは自分自身の行動1つで決まるということもあるのです。
見えづらさを我慢することが正解とは限りません。気になることは眼科で相談しましょう!!
